GitHubのOrganizationでトークンを使ったアクセス

投稿日:  更新日:

Organization(共有アカウント)でトークンを使ったアクセスを行う場合、トークンの承認を必要とする場合があります。

この時、トークンの扱いが異なるので、説明します。

※環境:GitHubユーザーページ ’25/10現在

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OwnerとMemberによる違い

トークン発行者のOrganizationに対するRole(役割)により、トークンの扱い方が異なります。

※OrganizationとRoleについては以下を参照
GitHubのOrganization/Team/Repositoryの作成
GitHubのOrganization/Team/Repositoryに対するRole

Owner発行のトークン

Ownerが発行したトークンは、そのまま使うことが出来ます。

Owner発行のトークンを使ったアクセス

※トークンの使用方法は「Git:リモートリポジトリのクローンとプル(トークン、GitHub編)」を参照

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Member発行のトークン

Memberが発行したトークンは、Ownerの承認が必要です。

発行直後に一旦Penndingになり、Ownerが承認する(Approve)ことで、使用が可能になります。

Member発行のトークンを使ったアクセス

承認後は、Owner発行のトークンと扱いは同じです。

ただし、これはデフォルトの動作です。承認を省くように設定を変更できます(後述)。

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トークンの扱い方の設定

Ownerのアカウントでサインインし、Organization(共有アカウント)のトップページからSettingsタブを開きます。

OrganizationのSettingsを開く

右のリストから「Personal access tokens/Settings」を開きます。

Personal access tokensのSettingsを開く

Settingsは、3つの項目が設定できます。

  • (1)PATによるアクセスを許す・許さない
  • (2)PATの使用に管理者(Owner)の承認を必要とする・しない
  • (3)PATは有効期限を持つ・持たない
  • ※PAT:Personal Access Token

図はデフォルトの設定です。

PATの扱い方の設定

(2)を「必要としない」に設定すれば、トークンの承認を省けます。

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トークンの発行

Memberのアカウントでサインインし、トークンの発行を行います。
※トークンの発行の詳細は「Git:リモートリポジトリのクローンとプル(トークン、GitHub編)」を参照

この時、「Resouce owner」にOrganization名を指定します。

Memberによるトークンの発行

発行されたトークンは、一旦、Pendingになります。

トークンはPendingになる

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トークンの承認

Ownerのアカウントでサインインし、Organization(共有アカウント)のトップページからSettingsタブを開きます。

OrganizationのSettingsを開く

右のリストから「Personal access tokens/Pending requests」を開きます。

Personal access tokensのPending requestsを開く

Pending中のトークン一覧が表示されるので、トークンを開いて内容を確認し、問題が無ければ承認(Approve)します。

トークンの承認

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作動中のトークン

Ownerのアカウントでサインインし、Organization(共有アカウント)のトップページからSettingsタブを開きます。

OrganizationのSettingsを開く

右のリストから「Personal access tokens/Active tokens」を開きます。

Personal access tokensのActive tokensを開く

現在、有効になっているトークンの一覧が表示できます。

トークンの一覧

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注意:発行者の権限に制限される

トークンが持つ権限の範囲は、発行者が持つ権限の範囲に制限されます。

発行者の権限に制限される

例えば、発行者がリポジトリに対してRead権限のみを持っていたとします。

発行されたトークンがRead/Writeを許すものだったとしても、そのトークンを使ったアプリはReadしか出来ません。

トークンは発行できてしまうので、トークンを使った時点で問題が発覚します。注意が必要です。

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