RecyclerView:ViewTypeでアイテムのレイアウトを変更

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RecyclerViewはアイテムのレイアウトをアイテム毎に変更できます。その時に使う値がViewTypeです。

ViewTypeでアイテムのレイアウトを変更する方法を紹介します。

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アイテムのレイアウトを変更する方法

レイアウトを変更したい場面

図はチャット風画面です。

チャット風画面

チャットの画面は「左寄りが自分」で「右寄りが会話の相手」になります。

1つの会話が1行で表現されていて、下方向に一覧表示されていきます。

会話は発言者の画像と発言内容で構成されます。

これをRecyclerViewで表現すると…

チャット風画面をRecyclerViewで表現

アイテムのレイアウトがアイテム毎に変更できれば、チャット風画面がRecyclerViewで表現できます。

レイアウトを変更する方法

RecyclerViewはアイテムのレイアウトをアイテム毎に変更できます。元から変更する仕組みを持っています。

RecyclerViewを実装する時にカスタムAdapterを作りますが、その時にオーバーライドするonCreateViewHolder( )の引数にviewTypeがあります。このviewTypeがレイアウトを変更する仕組みです。

方法は図に示す通りです。

アイテムのViewを切り替える

onCreateViewHolder( )でviewTypeを参照して、アイテムのViewを作成する時に使用するレイアウト(R.layout.XXXX)を切り替えればよいわけです。

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アイテムのレイアウトを変更する例

ViewTypeでアイテムのレイアウトを変更する例です。

重要な点は2つです。

1つ目は、getItemViewType( )の実装とonCreateViewHolder( )のレイアウトの切り替え部分です。これは前章の「レイアウトを変更する方法」で説明した通りです。アイテムデータ(データクラスChat)内にViewTypeを持たせています。

2つ目は、ジェネリクスへ受け渡すタイプにRecyclerView.ViewHolder(スーパークラス)を用いている部分です。これはSendViewHolderとRecvViewHolder(サブクラス)の2つを引数で受けるためです。よって、onBindViewHolder( )でキャストが必要になります。

internal const val VIEWTYPE_SEND = 0    // 送信、左寄りのレイアウト
internal const val VIEWTYPE_RECV = 1    // 受信、右寄りのレイアウト

class ChatAdapter(var chats: Array<Chat>)
    : RecyclerView.Adapter<RecyclerView.ViewHolder>() {

    // ----- 会話データ ----------------------------------------------
    data class Chat(
            val type: Int = VIEWTYPE_SEND,
            val who: Bitmap?,
            val word: String?)

    // ----- ビューホルダー ------------------------------------------
    inner class SendViewHolder(view: View) : RecyclerView.ViewHolder(view) {
        val imgLeft = view.findViewById<ImageView>(R.id.imgLeft)
        val txtLeft = view.findViewById<TextView>(R.id.txtLeft)
    }
    inner class RecvViewHolder(view: View) : RecyclerView.ViewHolder(view) {
        val imgRight = view.findViewById<ImageView>(R.id.imgRight)
        val txtRight = view.findViewById<TextView>(R.id.txtRight)
    }

    // ----- アダプター本体 ------------------------------------------
    override fun getItemCount() = chats.size

    override fun getItemViewType(position: Int) = chats[position].type

    override fun onCreateViewHolder(parent: ViewGroup, viewType: Int)
    : RecyclerView.ViewHolder {
        val _inflater = LayoutInflater.from(parent.context)
        return when(viewType) {
            VIEWTYPE_SEND ->
                SendViewHolder(_inflater.inflate(R.layout.item_l, parent, false))
            VIEWTYPE_RECV ->
                RecvViewHolder(_inflater.inflate(R.layout.item_r, parent, false))
            else ->
                SendViewHolder(_inflater.inflate(R.layout.item_l, parent, false))
        }
    }

    override fun onBindViewHolder(holder: RecyclerView.ViewHolder, position: Int) {
        when(getItemViewType(position)) {
            VIEWTYPE_SEND -> {
                if(holder is SendViewHolder) { // スマートキャスト
                    chats[position].who?.let { holder.imgLeft.setImageBitmap(it) }
                    chats[position].word?.let { holder.txtLeft.text = it }
                }
            }
            VIEWTYPE_RECV -> {
                if(holder is RecvViewHolder) { // スマートキャスト
                    chats[position].who?.let { holder.imgRight.setImageBitmap(it) }
                    chats[position].word?.let { holder.txtRight.text = it }
                }
            }
            else -> {}
        }
    }
}

アイテムのレイアウト変更例

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